論文:一つの説明変数に対する複数の異質性係数をもつ階層ベイズ回帰モデル
今日はこの論文を読みました。
タイトルの通りで、同じ説明変数に対して複数の異質性係数を持つようなモデルの提案です。
例えば、製品に対する異質性(i)と時点に対する異質性(j)を組み合わせる、などが考えられます。これをひと目見たとき、パラメータの識別性は大丈夫なのか?と思いましたが、さすがに以下の記載がありました。
提案モデルの γi と βj のサンプリングで は異なるデータと事前情報を使うことになるため,提案の枠組みを用いればパラメータの 識別性の問題は生じない.
論文を見るとわかるのですが、マーケティングサイエンスの論文って*1共役生をフル活用したGibbs Samplerを構築しがちですよね。モデルのアイディアはあっても、ここが難しい。噂によると、マーケティングサイエンス系の界隈ではStan等ではなく、RでスクラッチMCMCを書くことが推奨されているようです。た、、、たのしそう。
この論文は30ページに渡って丁寧に書かれているので、マーケサイエンスの良い勉強材料になると思いました。
*1:というか佐藤先生始めGSSMの教授陣?