マーケティングサイエンス学習録

勉強したことをとりあえずここに集積していきます。

階層ベイズによるLTVモデリング:BTYDモデル(2)

こちらの記事の続編です。引き続き論文読んでいきます。 mks-nandemo.hatenablog.com モデル概要 仮定 個々のカスタマーに対する仮定 カスタマー間の異質性に対する仮定 モデル詳細 モデル概要 本論文で提案するモデルは、Schmittlein, Morrison, and Colomb…

階層ベイズによるLTVモデリング:BTYDモデル(1)

最近業務でLTVをモデリングしたくなったので、今日はこちらの論文を読みました。 LTVモデリングとして、BTYD(Buy Till You Die)モデルが有名らしいですが、こちらの論文では自然に共変量を入れるべく階層ベイズ版BTYDを提案したものだそうです。 Deriving …

線形回帰の心構え Tips 10個

(一般化)線形回帰モデルを実務で使うことも多く、頭の中にケーススタディを大量にインプットするためこちらの本を読んでいます。 https://www.amazon.co.jp/Regression-Stories-Analytical-Methods-Research/dp/110702398X 少し高いですが、無料でPDFも公…

マーケティングサイエンスの全体感

マーケティングサイエンスの全体像や、研究テーマがよくわかる資料を見つけました。 消費者行動の異質性とダイナミクス 山口さんという方が博士論文の内容を整理したものらしいです。2023年現在では、名古屋大学でマーケティングサイエンスの准教授としてお…

論文:一つの説明変数に対する複数の異質性係数をもつ階層ベイズ回帰モデル

今日はこの論文を読みました。 www.jstage.jst.go.jp タイトルの通りで、同じ説明変数に対して複数の異質性係数を持つようなモデルの提案です。 例えば、製品に対する異質性(i)と時点に対する異質性(j)を組み合わせる、などが考えられます。これをひと目見た…

回帰を分類問題として解くテクニック

今日はこれを読みました。 zenn.dev 回帰問題を解いていると、正解分布と予測分布がずれていることありますよね。特に、ゼロ過剰であったりlong tailな場合は、予測値がマジョリティに引っ張られてほとんど原点でのデルタ関数みたいになりませんか? この記…

グレンジャー因果によるブランドスイッチの分析

今回はこの論文を読みました。細かい数式は追えていないけど、お気持ちは理解できたはず。 宮崎 慧, 星野 崇宏, 階層ベイズ動的モデルによるブランドスイッチングの分析:グレンジャー因果性検定の利用, マーケティング・サイエンス, 2013 モデルの全体像 数…

RFMでは捕捉できない消費者の異質性 ~クランピネスの導入~

RFM指標 RFM指標では捕捉しきれない異質性 Clumpinessを使った分析例 RFM指標 マーケティングにおける代表的なメトリクスとして、Recency/Frequency/Monetaryの3つ、いわゆるRFM指標がある。 RFM指標で顧客のロイヤリティセグメンテーションしたり、色々と…

線形回帰では、何をしたいか?が重要

実務では線形回帰ばかりを使っているのに、きちんと勉強したことないのでいろいろと調べてた。 Twitterで観測する強い方達は大体佐和本を薦めてる。これを読め!!って話なんだろうけど、きちんと読んだ人どれくらいいるのだろう。。私には敷居が高かった。 …

Push配信最適化 ~SmartNews~

SmartNewsのPUSH配信最適化に関する記事を読んだのでメモ medium.com Take aways Push配信回数が多いほうが短期的に(2週間程度)Engagement指標(DAUなど)がControlに比べてリフトした しかし長期的(6ヶ月程度)に見るとチャーン等が発生しControlに負け…

プロモーションと価格弾力性

クーポン配布や値下げのような価格プロモーションの影響についてざっくり調べた備忘録です。 読んだもの(順番てきとう) それぞれの簡単なメモ書き マーケティングサイエンス入門 The long-term impact of promotion and advertising on consumer brand cho…